岩本蓮加写真集のアートディレクションに新風 現代写真表現の可能性

講談社刊行の岩本蓮加写真集が従来のアイドル写真集の枠を超えたと話題を呼んでいる。美術監督に現代アーティスト・川島優子を起用し、モノクロページでは水墨画とのコラボレーションを実現。京都・竜安寺での撮影では、襖絵を模した構図で伝統美と現代美の融合を図った。

特典版に同梱されるAR機能では、表紙写真が3D化され360度鑑賞可能。表紙衣装のパターンデザインは数学者と共同開発したフラクタル図形を採用し、拡大すると新たな幾何学模様が出現する仕掛けが施されている。

フォトグラファーの中村正也氏はインタビューで「デジタルリマスター技術を使い、瞳の色を星座データに基づいて調整した」と明かす。2章構成の後半では未来都市をテーマに、CG合成なしの実写で2090年の東京を表現。9mの特設クレーンを使った鳥瞰ショットがSNSで20万回再生されている。